御手洗氏 社長復帰「安全運転のため」の記事が
以下掲載記事から
インドを訪問中のキヤノンの御手洗冨士夫会長兼最高経営責任者(CEO、76)が9日、ニューデリー駐在の日本人記者団と会見し、自らが社長を兼務する異例の返り咲き人事について、「世界経済が大変な中、(世代交代には)慎重にならざるを得ない。安全運転をしたかっただけ」と述べた。
1月30日発表の社長復帰人事について、会長自身がメディアに説明したのは初めて。御手洗氏は、「売り上げの33%を占める欧州経済の危機的状況が底を打ったかといえば、全然そうではない。今後もいろんなことが起こる可能性の方が高い」と、厳しい経営環境が続く見通しを示した。その上で、「名前は言わないが、(若手を抜てきして)うまくいかなかった社がいっぱいある。ああいうのを見ていると私も怖い」と述べた。
一方、若手を養成し、今後2~3年で徐々に経営陣の世代交代を進める考えを強調、「全員野球をやり、自分は総監督だ」と説明した。交代時期は言及しなかったが、現在の中期経営計画が終わる15年末ごろまで社長を続ける意向とみられる。
また、日本企業が注目するインドについては「インフラ整備が遅れ、(企業誘致の)優遇税制もない。電力・水も不足し、工業化にとって致命的」と述べ、工場進出を計画せず、当面は販売網の拡充に徹する考えを示した。インドでのキヤノンの売り上げは過去5年で年平均32%増で昨年は約3億ドルだったが、世界全体の売り上げの1%に過ぎない。御手洗氏は「インドでは15年までに10億ドルにしたい」と話した。御手洗氏は現地会社キヤノンインディア設立15周年を記念し、インドを訪問した。
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